ドイツ人と日本人は似ている?
ドイツを訪れました。
訪れた場所は、ベルリン、フランクフルト、ケルン、ローデンブルグ、そしてオーストリアの国境近くのノインシュバンシュタイン城。
観光地としては、ドイツはとにかく城が多いです。
下は、ノインシュバンシュタイン城の写真。
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ところで、ドイツはヨーロッパの中でも、なにかと日本と縁がある国の一つ。
大学時代の友人3人とフランクフルトで合流して一緒に旅をしましたが、全員が口を揃えて、
「ドイツ人と日本人は似ているね。」
と言います。
私も、1か月前、ニューヨークからはじめてドイツのベルリンに到着した時から、同じようなことを感じていました。いったいドイツの何がそう思わせてくれるのでしょう?
欧米の中では、日本は特にアメリカと親密な関係にありますが、アメリカ人と日本人は性格や考え方の面で、違うところが多い。
しかし、なぜかドイツ人には近いものを感じる。
肌の色が違うにも関わらず、これほど親近感を覚える国民は、なかなか他にはないかも。
街の中でドイツ人を眺めていると、笑顔よりも、少し厳しそうな顔つきをした人が目立ちます。しかし、道を聞くために話しかけてみると、丁寧に教えてくれる。
背景とする宗教は違えど、「謙虚」「誠実」というものを大事にする国民性が、ふたつの国に共通しているのかもしれません。
歴史を振り返ってみても、ドイツと日本は深く関わっています。
明治維新の新しい日本を作る時代において、日本は当時のドイツ帝国から多くのことを学びました。たとえば、明治維新直後、伊藤博文はドイツの憲法学者に師事し、大日本帝国憲法を書き上げています。
そして、ドイツも日本も、戦争敗戦という暗い過去があります。
第二次世界大戦後は、自動車をはじめとする重工業に重点を置き、経済大国として大きく成長した二国。現在のGDPを見てみると、アメリカ、中国に次いで、日本が3位、ドイツが4位。
さらには、今後の不安要素も似ています。
少子高齢化が世界の中でも群を抜いて進行していて、どちらの国も2014年の時点で出生率は1.4ほどしかありません。
エネルギーについては、ドイツは日本に先駆けて、原子力を2021年までにゼロにし、国内の電力を再生可能エネルギーを中心に賄うことを2000年に発表しました。日本も大きくはこの方向に向かうでしょう。実際にノイシュバンシュタイン城に行く途中、車窓から外を眺めていると、ドイツの田舎部では、風力発電の風車が数多く稼働していることに気が付きます。
なんだか、過去の歩みも、直面している課題も本当にそっくり。
日本の今後の参考になりそうな国です。
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しかし、日本と大きく違うところがふたつあります。
ひとつは、移民の受け入れ。
ドイツは、意外でしたが、世界で3番目に移民を受け入れている国なのです。
国内居住者の約20%が、外国人もしくは両親のどちらかが外国人となっています。
しかし、ドイツ自体は裕福な国のため、自ずと周りのまだ発展途上の国の人たちが、富や労働を求めてドイツにやってくることとなります。
最大の移民民族集団は、トルコ人。次いで、イタリア人と、ポーランド人。
しかし、安価な労働力として移民が来ると、程度の差こそあれ治安が悪化することは免れません。ベルリンでは、1週間ほど過ごしてみて、ホテルの中で乱闘が始まったり、他にも治安が心配な面を目の当たりにしました。
もうひとつ大きく違うのは、食文化です。
肉を中心に食べるドイツ。
ドイツレストランで食事をしていると、肉ばかり食べることになります。ソーセージをはじめとして、ドイツ流トンカツのシュニッツェル、豚料理のアイスバインなど。野菜を定期的にとることが結構難しい。ドイツで食べた野菜と言ったら、キャベツから作られたザワークラウトくらい。あと、季節もので、ホワイトアスパラガスをちょこっと。
しかも、主食はイモ類なので、米もなかなか食べれない。余談ですが、米が大好きな私としては、これは本当に辛かった!まだ日本食もあまり普及していないので、あまりに米が恋しくなったときは中華料理にいってチャーハンを食べまくっておりました。
この肉とイモ類中心の食習慣のせいで、ヨーロッパの中でも、ドイツは肥満人口が一番多くなっています。
加えて、ドイツは喫煙大国でもあります。
これは、10年前にベルギーで数人のドイツ人に会った時から思っていることなのですが、ドイツ人は、男性も女性もよく煙草を吸うなぁと。ひと箱の値段が700円くらいして高いので、葉っぱと紙を買って、せっせと自分で巻いて煙草を作っています。しかも喫煙者に聞くと、外で煙草を吸っていると、通りがかりの人に一本くれないかとせがまれることが、しょっちゅうあるらしい。ドイツの成人の喫煙率は、25%を超えています。
この肥満的な食習慣と喫煙習慣により、平均寿命は、80.8歳。日本の83.1歳に比べて、2.5歳ほど短くなっています。
おそらく、食を中心とした予防医学の観点が、ドイツで見直され、将来重要な分野となってくるでしょう。実際に、ドイツ国内では有機栽培も徐々に増え始めています。
日本においても、予防医学は、20-30年後の主力分野や産業になってくると思います。
違う国なので、違うところがあって当たり前ですが、日本人にとって親近感を感じる国ドイツ。
また今後も、ドイツには定期的に来たいですね。
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