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– Tomo's World Trip in 2015 –

*

中国国家の力強さ

   

はじめ、アジアでの日程を考えているとき中国は香港にしか行く予定ではありませんでした。
しかし、急きょ変更。
なぜだか、世界一周の最後に、中国という国に無性に行ってみたくなったのです。
中国は、確実に近い将来、世界一の大国になるでしょう。
内外での矛盾を抱えながらも、13億人を抱えて走り続ける国。
それを支える、共産党一党独裁体制。
日本とは違うことだらけです。
じかに、中国という国を歩き、肌で雰囲気を感じたくなりました。
 
調べてみると、2015年現在、ビザなしでの滞在は最長15日まで。
なので首都の北京を中心に、香港からほど近い南部の主要都市、広州と深圳にも滞在することにしました。
 
***
 
まず香港を経由して、中国の経済特区「深圳」へ。
ここで地下鉄に乗りましたが、軽い戦争です。
まずチケットを買おうと言いうことで券売機に並びましたが、どんどんと横入りしてきます。列も何もあったものじゃありません。並んでいる自分が馬鹿らしくなってくる。
そして、やっとチケットを購入して乗ろうとしたのですが、まず降りる人から、というマナーはないですね。ドアが開いた瞬間、駆け込むように人が入っていきます。もちろん降りる人もいるので、押し合いへし合い状態。
それでも、誰も気にしている様子がありません。
しかし、不思議なのは、「北京」に行くと、この電車の戦争状態は軽減されて、列になって並ぶ人も結構いました。現地の人に聞いてみると、2008年のオリンピックを前後に北京の都市でのマナーはだいぶ変わったようです。
どう考えてもこちらの方が効率的。
中国人の中進国への変化を肌で感じた瞬間でした。
 
しかも、都市部のインフラは本当に意外なほど整っています。
これには驚きました。
地下鉄は綺麗だし、地下鉄を使えば大きな都市のメインどころはどこにでも行ける。
高速鉄道網は、中国国内の全土に渡って敷かれています。
高層ビルやマンションは、日本を圧倒するくらいの勢いで建っているし、道路も整備されていて綺麗。
下の写真は深圳の高層マンション群。
 
china shenzhen
 
今回農村部に行っていませんが、少なくとも都市部は生活と産業の基盤が十分に出来上がってきています。
インフラ整備は、発展途上国において政府が果たすべき最も大切な役割です。共産党政府は、その役割をしっかりと果たしているなぁと感動しました。
急激な経済成長の、影の部分の一つは環境汚染です。
北京に滞在してしばらく、曇りの日が続くな、と思っていたら、大気汚染が原因で曇っていることに気づきました。
毎日スモッグがかかって、晴れているのになかなか太陽が見えない日が続きます。
 
image2 (1)
 
しかし、まだまだひどい空気汚染ですが、現地の人に聞くと去年より改善されていると言っていました。10年後には、さらに改善されているかもしれません。
 
さらに、都市を歩いていると、高度経済成長期のような活気が、街中にみなぎっています。
私はじかに高度経済成長を体験した世代ではありませんが、きっと親や祖父母の世代が経験した高度経済成長はこんな感じだったんだろうなと思いました。
しかも、日本や韓国という、隣国の先進国の都市モデルを取り入れて、物質的な豊かさの目標点が、街の中にも、人の中にも見て取れます。
都市部で発展モデルを示せているのなら、それ以後は徐々に地方にそれを広げていけばいい。田舎の地域が徐々に追随することは、そこまで難しくないでしょう。
ああ、この国は、すぐに強くなるなぁ、と思いました。
日本が50年間で大きく変わったように、この国も大きく変わろうとしています。
 
中国の中進国への変化、そして、人と街の活気を感じる滞在となりました。
続いて、現地の中国人と滞在中に話して、感じたことをまとめます。
 

 

 - アジア(Asia), 文化と経済(Culture and Economy)

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