クラシックの本場、ウィーンの懐の深さ
東欧の国々と言えばクラシック。
昔、何年間かピアノを習っていたことがあるので、クラシックは好きです。
東欧を旅している間は、その国ごとの代表的な作曲家の曲を聴きながら、電車に揺られたり、街の中を歩き回ったりしていました。
ポーランドと言えば、ショパン。
チェコと言えば、ドヴォルザーク。
オーストリアと言えば、モーツアルト、ベートーベン、ブラームス。
ハンガリーと言えば、リスト。
名だたるクラシック音楽の演奏者や作曲家たちが、東欧で生まれ、ここで生活し、数々の曲を書きあげました。
ポーランドの首都ワルシャワでは、ショパンミュージアムを訪れ、音楽ライブラリーで、時間いっぱいショパンの曲を楽しむことができます。
ポーランドの旧首都クラコフでは、ショパンコンサートが毎晩行われ、本当に目の前で、ショパンコンクール出場者の演奏を聴くことができました。
知っている曲ばかりだから、自ずと気持ちも昂ります。
チェコでは、プラハの歴史ある演奏会場の中で、弦楽五重奏を聴きました。
路上で声をかけられた、かなり胡散臭いおじさんからチケットを薦められて購入したので心配だったのですが、今回の東欧の中で一番素晴らしい演奏!
本場のレベルの高さ、層の厚さを感じます。
ハンガリーは、フランツ・リストの生まれ故郷。
ブダペストにあるリストの旧家にいくと、彼の仕事机を見ることができます。
机にかじりついて楽譜を書きながらも、机の真ん中から小さなピアノを取り出してすぐに弾ける特注品。
***
そして、クラシックの本場中の本場、オーストリアのウィーン。
似ているような街並みの東欧と言えど、ウィーンの街の雰囲気は、ひとつグレードが上がります。街の中を歩くだけでも、その美しさに惚れ惚れします。
モーツアルトはここで生まれ、35年間の短い生涯の中で、数多くの名曲を作りました。
昔のモーツアルトの家が記念館となっており、訪れることができます。
実際のこの家で、オペラの傑作「フィガロの結婚」などを書いています。
また、ベートーベンはドイツ生まれですが、ウィーンに引越してきています。
「エリーゼのために」が作られた、ベートーベンの家にも訪れました。
1日は、世界三大オペラ座のひとつ、ウィーンオペラ座でオペラ。
もう1日は、クラシックの殿堂、楽友協会でオーケストラ。
オペラもオーケストラも良かったのですが、何よりも感動したのは、その価格でした。
オペラは立見席3ユーロ、オーケストラは立見席5ユーロ。(1ユーロ=約130円)
普通の座る席は、オペラだと100-200ユーロくらいはするので、信じられないような価格設定です。
立見席には、ウィーンを訪れている観光客、地元の若い大学生、年金暮らしのおじいさんなど、様々な人がいます。
世界旅行中贅沢はできないので、この価格は素直に嬉しかったですが、何よりもウィーンの姿勢に感動しました。
当たり前ですが、この価格にすると、色々な人が来る可能性があります。
マナーが悪い人も来るでしょうし、見てすぐ帰る人も出てくるでしょう。もしかすると、フルプライスでチケットを買ってきている人に不快感を与えるかもしれませんし、劇場の気品を損ねるかもしれません。
それでも、選ばれた人だけが来る場所ではなく、立ち見ならだれでも見えるように門戸を開放する。
ここに、本場の懐の深さと気概を感じました。
だからこそ、充分に裕福ではなくても才能のある人が若いうちから集まり、本物に触れることができます。
そのようにして、素晴らしい作曲家や演奏家が生まれる土壌が作られるのだと思います。
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