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– Tomo's World Trip in 2015 –

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美食の街、サンセバスチャン

   

さて、フランスのボルドーでワインツアーに参加した後は、そのままスペインの”バスク地方”に入りました。

バスク地方というのは、スペインの北側、そしてフランスの南側にまたがる、ピレネー山脈の周辺の地域です。

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バスク地方は、料理が美味しいことで有名。
「人口1人当たりのミシュランの数が世界で一番多い」と称される、美食の街”サンセバスチャン”もバスク地方にあります。

ビルバオ、サンセバスチャンは、バスで1時間程度の距離。

まずビルバオに入り、サンセバスチャンには日帰りで行くことにしました。

 さて、まずビルバオに着き、荷物を宿泊先に置いて、街を歩きに出かけます。

下調べをする暇もなかったので、取りあえずということで、色々なピンチョスが置いてあるレストランに入りました。ピンチョスとは、パンの上に、肉や魚などの具材を乗せたもの。ずらーと、店の中に並べられています。

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メニューを見ずに、実物を見て選べるので、スペイン語ができない観光客にとってはありがたい。

初めに偶然入った店、これがうまい!!
後から考えても、当たりのお店。

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ビルバオでは、滞在2日間でおそらく全部で10店近くお店を回りましたが、大きな外れはほとんどないです。

しかも、ワインが安くて美味しい。どこのお店でも、一杯1-3€くらいなのですが、白も赤も、カヴァと呼ばれるスパークリングの白ワインも、どれも美味しい。フランスとは、隣の国なのに違う種類のワインだなと、思わせてくれます。

これだけいろいろ食べれれば、わざわざ、サンセバスチャンに行かなくてもいいんじゃないのかなぁ、と思いながらも、やはり、今回の旅行のテーマの一つ「食」で、目標としていた都市なので行くことにしました。

***

さて、ビルバオには、計3日間の滞在でしたが、中日に、サンセバスチャンに日帰りで行きました。

朝の9時の便に乗って、10時半ごろサンセバスチャンに到着。
目的の店に行こうとしましたが、まだオープンしていない!!

聞くと、12時半からとのこと。
12時半から開店って、遅いよなぁ、日本人の感覚からすると。 

でも、スペインではこれが当たり前でした。
昼のオープンは正午前後、そして、午後4時くらいには一度閉まります。

夕方にお店に行っても、「キッチンクローズしているから、飲み物だけね」と言われます。
そして、夜は、19-20時あたりから徐々にオープン。一番混むのは、21時過ぎ。夜中の23時くらいまで、みんなずっと飲んでいます。
でも、きっちり24時前には閉めるのが、これまたスペインらしい。

夜中にあいているお店はあまりありません。

 サンセバスチャンでは、食い倒れしようと決めていたので、とにかく少量ずつ色々なお店に入りました。結局、20時半の帰りのバスに乗るまで、5-6つくらいのレストランに入ったでしょうか。

印象に残った美味しかったものを、写真でいくつか。

La Cuchara de San Telmoのフォアグラ。フォアグラが4€!

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Atariの野菜リゾット。4€。

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 Bar Nestorのオムレツ。2€。おじさんが毎日手作りで、毎日開店30分後には売り切れるそうです。

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 La Vinaのチーズケーキ。1個当たり3€。

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苦しくなるほど、飲んで食べました。それでも、この日にレストランで使ったのは、合計50€もいかないんじゃないでしょうか。

でも逆に考えると、滞在わずか10時間で、しっかりと50€、そして往復のバス代はこの地に落としているということです。

***

さて、サンセバスチャンの多くのレストランが閉まっている15-18時の間は、街の中を歩き回りました。

海沿いの街、サンセバスチャン。
スペインにいるはずなのですが、海外沿いを歩いていると、どこかで見た日本の風景にそっくり。

これには驚きました。こう感じるのは、私だけなのかな?
防波堤に座って、海沿いの景色を眺めていると、頭の中に箱根か熱海のあたりの景色が雑然と思い出されてきます。

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サンセバスチャンの特徴は、
・料理が美味しい。海産物をはじめとする素材が新鮮。しかも、気軽に食べれる。

・海があり、夏場は海水浴できる。
・歴史のある街並み。なので1-2日程度の観光もできる。(といっても世界的に有名な遺跡があるわけではない)
・小さいながら、ショッピングできるところも整備されている。 

この要素って、よく考えてみると、熱海、箱根だけでなく実は多くの日本の地方がもっているものであるような・・。

サンセバスチャンは、人口は18万人しかいませんが、官民が一緒となり、「美食の街」として世界にアピールし、多くの観光客を取り込むことに成功しました。

ですが、正直言うと、サンセバスチャンの料理は確かに美味しいのですが、圧倒的かと言われると、個人的には、日本でもこれくらいはこの値段で食べれるよね、という印象。
 
ではなぜ、サンセバスチャンは世界でも有名なのか。
 
まずひとつ、興味深かったのが、厨房を写真でとっていいかと聞いた時、笑顔でどうぞ、と写真を撮らせてくれること。
今まで訪れた場所で、厨房を撮影しようとすると、断られることが多い。それはそうかもしれません。キッチンや料理人が作っている工程は、普通は秘密でしょうから。

しかし、サンセバスチャンでは、料理のレシピや調理法をシェアするという文化があります。美味しいものを作れるシェフは、その技術を、周りのシェフに教えて、皆が技術の向上を図る。だからこそ、すべてのお店のレベルが高くなる。
もちろん当たり外れは、店によってもメニューによってもありますが、総まとめにしたときには、やはりレベルが高かったなぁと思わせてくれます。

 

そして、もうひとつ、これはあくまで私の予想ですが、おそらくこの地域を有名にした一番の理由は、ミシュランという世界的に知られた食の権威に、サンセバスチャンの数多くのレストランが掲載されたことだと思います。これは、裏側で、官民が総がかりになって、ミシュランの審査員がこの地に試食に来るようにアピールしたのではないでしょうか?

そして、誰にとってもわかりやすい「ミシュランにも認められた美食の街」というキャッチフレーズを付けて、世界中に街をアピールした。

つまり、世界基準でマーケティングをしかけたということです。

 

皆で良いものを提供するための技術のシェアと、世界を見据えたマーケティング。
このふたつで、10年ほどで一気に”食の街”としての地位を確立しました。
 

サンセバスチャンは、日本の地域活性化のヒントにもなりうる気がします。

 

 - ヨーロッパ・北アフリカ(Europe / North Africa), 文化と経済(Culture and Economy), 観光名所(Seeing Spot), 食(Food)

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